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紀元2600年に際し、大日本帝国は、陛下のご威光を、朝鮮人にも及ぼそうとした。
これが狭い意味での創氏改名である。
それまでは、「創氏」と言っても漢字一文字の朝鮮式しか認めなかった氏を、日本風にしてよい、一度決めちゃった氏を日本風にしたい人は、ラスト・チャンスです、期限までに届ければ、伊藤だろうと豊臣だろうと(冗談が過ぎるか?)自由ですよと。
更に名も、「美姫」だの「賢姫」だのと、その名前みただけで「朝鮮人おことわり」と、理不尽な差別に困っている人は「妹子」でも「芋子」でもご随意にと。
期限までに届けないと受け付けませんよ!
戸籍掛にバイト雇う程の盛況である。
だって、かつては、名門姓を得るために、爪に火を灯して溜めた銭、または天塩にかけた娘が、まだ見ぬ子孫の幸せを願って身を沈めてまで欲しかった姓!
氏とはいえ、それが鉛筆一本で手に入る。
このチャンス逃してなるものか。
朝鮮人の八割が創氏どころか、改氏したのである。
また、この特典は台湾では、無条件というわけには行かなかった。
審査があり、許可制であった。
金・朴・李が、満州で酷い目にあってるのは聞き及ぶが、江・高・陳が、満州で差別されるか?
中国人が中国人を国境があるだけで差別するか?
日本にしてみたら、そんな気もあったろう。
なんで同じ植民地なのに、朝鮮ばっかり得をすると、台湾人は思ったに違いない。
答えになってるかどうか。
台湾は植民地なのである。
朝鮮は日本国に対等の条件で編入された内地だったのである。
なんて杓子定規な。
だが、そういう時代である。台湾人は敗戦国民で朝鮮人は日本人だったのである。
朝鮮人を誉める。
日本と戦争せずに、日本にしてもらった朝鮮は賢かった。
現実に負けるまで逆らい続けた中国は愚かだった。
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