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「やっと来た。遅いよぉ」
「おい、麻美。文句の前にこの公園に呼び出す時間を考えような。もう夜中だぞ......うぅ、外寒すぎ。早く家戻りてぇ」
「つれないなぁ~クロは。まあここに座って。幸せの赤いベンチ。今に寒さもぶっ飛ぶから」
「俺に何する気だ」
「ちゅー」
「するな......。嫌な予感がするが聞いとく。用件はなんだ」
「もぉ、今日が何の日かくらい、わかってるくせに」
「これっぽちもわからねえ」
「またまた、クロったら。そうやって気づかないふりして楽しんでんだ。焦らしプレイをご所望かぁ、このこのぉ~」
「帰っていいかな?」
「掴みの反応つめたっ! あと帰っちゃ、ダメだよ!」
「なぜだ」
「クロにちゅーするから!」
「だから、するな。帰らないから早く本題に入ってくれ」
「クロ......本当に今日が何の日かわからないの?」
「知らん」
「もう、今日はバレンタイン! 女子が好きな男子に本命チョコあげる日でしょうが!」
「ああ......バレンタインね。じゃあ、お前も誰かにチョコプレゼントしたりすんの?」
「にぶすぎるしょうが! 私が今からクロに本命チョコプレゼントするんでしょうが!」
「え、お前、俺のこと好きなの?」
「当たり前でしょうが! 貴方と私は幼なじみで何よりカップルでしょうが!」
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