第一章・始まった物語

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気付けば人通りも少なくなってきた。 鍛冶をしていると、どうしても大きな音が出る。 そのため、鍛冶屋を開くには人があまり住んでいない場所等に開かれている。 カァン!……カァン!……カァン! 金属特有の高い音が響いて来た。 歩くにつれ音が大きくなっていく。 「着いたぞ」 父さんが立ち止まる。 建物の中には、熱い金属を大きなハンマーで叩いている人が。 カァン!……カァン!……カァン! 父さんが建物の中に入り、大きな声で叫ぶ。 「すみませーん!!」 ?「……………………」 カァン!……カァン!……カァン! 反応が無い。ただの……違うな。 父さんはめげずに叫ぶ。 「すみませーん!!!!」 ?「……………………」 カァン!……カァン!……カァン! 父さんが建物の中から出てくる。 「帰ろう」 「待てや、こら」 無視されるのがそんなに嫌だったのか、帰ろうとか抜かしやがった。 「いや、本当に辛いぞ?」 「集中しすぎて聞こえてないだけだよ……これは待つべきだと思うよ」 議論の末、大人しく待つことで決定した。 父さんは、中は暑いと言って、外で待っているが、鍛冶に少し興味がある俺は中に入り作業をじっと見ていた。
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