序章・終わりは始まり。

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キィィィィィィィィィィィィィ!!!! 車の急ブレーキ音。 ドンッ!!!! 何かに……ぶつかった音。 ______________ 僕、今井鳴文は、先程見た映像を思い出しながら呆然と立ち尽くす。 ?「どうだ?思い出したか?」 ?「…………一応は…」 僕は今、果てしなく白い空間にいる。 何故ここにいるかと言うと……何でも目の前の神と名乗る奴の部下が腹いせに僕を殺ったらしい。 そして、事故の衝撃で忘れていた記憶を見せてもらった。 事故直前の記憶だ。 「……………………」 「怖いか?」 何も喋らない僕に神は語りかけた。 「………当たり前でしょう…自分の死ぬところを見たんですよ?」 自分が殺されているところを見せられて、恐怖心を感じない奴はよっぽどのことが無い限り無いだろう。 「ふぁぁ~~、そうだねぇ……」 …………自分で聞いといて…何でこいつはこんなにつまらなさそうなんだ? 「それはね~、この状況を何回も繰り返しているからだよ」 ……口に出して…いたか? 「神は~心が読めるのだよ~」 神はダルそうに言った。 「………何だよそれ……」 「一応さっきの説明をすると、所謂、並行世界といわれる奴だよ」 何回も繰り返している…っていった部分か…… 「並行世界?パラレルワールドのこと?」 「そうとも言う。 それで、世界は無数にあって、今井君のいた世界と同じ発展をしていて、そこに今井君が存在していれば必ず高校2年の夏休み明け、交通事故に遭う」 一片に話すと、ふぅ、と一呼吸置いて喋りだす。 「だから、これを何回も行っているんだよ。 そして、次にすることも全く同じだ。 今から君を”転生”させる」 ふざけた態度は一変して真剣なものとなる。
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