第一章・始まった物語

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「昔、遊びで作ってな。 そのまま保管してたんだ。 これで良かったら譲ってやるよ」 「是非に!」 直ぐに元気よく、大声で返事をした。 これだけの武器が全て手に入るのだ。 こんなチャンス滅多に無い。 しかし、こんな一気に買ったら、金が…… 「ああ、そんな心配そうな顔をするな。 遊びで作ったものだからな、金なんていらねぇよ。 その代わり、壊れるくらいまで使ってやってくれよ?」 俺の顔に書いてあったのか、不安を一気に吹っ飛ばしてくれた。 それに、壊れるまでって……大事に、と言うよね。普通。 何かを思い出したように、職人さんが話し始める。 「数日に一回。 武器を持って、俺のところに来いよ。 手入れの仕方を教えてやる」 「分かりました。 ありがとうございます!」 俺は、武器から目を外し、職人さんに頭を下げた。 気前の良い人だな…… 職人さんにお礼を言いまくって、武器をどうにか家に運んだ。
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