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「それが何なのか分かるかい?」
暫くの熟考により……
「分かりません」
「そう…その世界はね、俗に言う、アニメやゲーム、映画の世界なんだよ…」
「………………………は?」
仕様も無い解答に僕の目は点になった。
「つまりは二次元の世界が形成され、三次元として存在しているんだ」
とある人たちに聞かせれば、発狂しそうなほど嬉しい事実だろう。
否、そうでもないかも……平面こそ全てって言う人もどこかにいるだろう。
「それで……その物語も飽きたから………君という異分子をいれ、物語を壊そう…というのが僕の考えで……どう?」
どう……?って言われても……
「……良いんじゃないですか?BADENDの世界じゃ無ければ」
正直、二次元の世界には興味があります。
「そう!!それは良かった!!!いや~、今まで君を見てきたけど面白そうなのは君で2人目だよ!!」
いきなりハイテンションになって本当に楽しそうな笑顔をこちらに向ける。
「それで………僕は何処に飛ばされるんですか?」
「どうしようか……色々なところがあるから…………ランダムで」
つまり……何処に行くか分からないのか……普通の恋愛ものに飛ばされたらどうしよう。何もすること無いし。
「大丈夫。君も活躍できるようなものを厳選し、その中でのランダムだから」
一先ず安心……か?
「それで、今までもそうだった
ように、君の願い事を3回叶えてあげよう」
「平穏無事な生涯を送らせてください」
素直な願いが口からこぼれた。
「却下!!!面白くない!!!!」
じゃあ………僕が活躍できる場所か……可能性としては戦闘ものかな……
「武術の才能をください」
「そう言うのを待っていた!!
他は?!」
神のテンションがうざくなってきた。
「努力の才能を」
「……今までにない答えだね……それと少し曖昧すぎるね。
だから詳しく説明してくれない?」
「心が読めるでしょうに……。
如何なるものに対して、自分に合った効率の良いものを選択し、それを諦めることなくこなすことの出来る才能」
「……つまりは自分を”努力すれば報われる人”にして欲しいんだね」
「そう言うことですね………」
「了解。最後は?」
この二つしか思いつかなかったんだけど……
「最後は…………今持っている、”思い出”を曖昧に記憶させてください」
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