第三章・呉

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構えを取った途端、兵士が襲い掛かってきた! ちょっ…威圧感パネェ! 一番初めに到達してくるであろう兵の胴を石突きで突く。 その後、鎧に闇夜を引っ掛けて真後ろに投げた。 振り返る際に、勢いをつけ横なぎに振るう。 氣というもの込めながら。 すると、闇夜に当たった兵たちが吹っ飛んでいく。 正しく無双状態だ。 「攻撃を受けた者は退場せい!」 祭さんが後ろの方でルールを叫んでいる。 これなら…… 先程の攻撃で距離を取っている兵たちの群れに突撃する。 当然、攻撃をしてきたが味方の数が多い所為で行動が制限され攻撃が単調になっている。 なので、簡単に避けれる。 兵士たちの合間を駆けながら、闇夜で攻撃を続けていく。 これで……3分の1は削れたか? 通った後を見ると、兵たちが走って退場していた。 その波が収まると、かなりの数が減っていた。 「これからは気をつけないとな……」 先程までは、数が多過ぎて簡単に攻撃を当てることが出来たが、人数が減ったことにより行動の制限が無くなっていき兵たちの連携が取りやすくなっている。 「まっ…力でねじ伏せれば問題無いんですけどね」 ?「あら? 私の兵はそんなに柔じゃないわよ?」 不意に後ろから声がした途端、足を曲げ体を伏せる。 頭上に銀色の刃が風を斬りながら通り過ぎた。 「………雪蓮」 「は~い、私も混ぜて~」 ニッコニコしながら剣を持ち、戦いに参加してきやがった。 仕事はどうした!仕事は! 「仕事?これも仕事よ。 冥琳が~…桜香の実力を直接測って来い…何て言うから」 「嘘だ!!」 「ばれた?」 バレバレだよ! 冥琳がそんなこと言うはずが無い! 「そんなことはどうでも良いから、戦いましょ?」 雪蓮は肉食獣の様な目をしながら、不適に笑い剣を構えた。 「はははは……冗談だと言ってくれよ……」 そう言いながらも刃の外套を外し、着てから闇夜を構えた。 「行くわよ!」 「嫌だ」 そう言っても、雪蓮は止まってくれず、槍と剣が甲高い音を立てながらぶつかった。
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