第三章・呉

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俺と雪蓮は苦笑い。 良いのか悪いのか分からなくなった。 祭さんはまだ酒を飲んでいた。 何杯目だよ…… そんな祭さんを横目で見ながら闇夜を回収する。 「ねぇ、今度本気で戦ってみない?」 「却下」 「ぶーぶー」 こんな戦闘狂と戦ってたら体が保たなくなる。 「で、本当は何しに来たんだ?」 「あ、そうそう。 冥琳がね、城に帰る途中、倉があるからそこで兵法書を取ってきてくれ…だって」 「了解。それで、雪蓮は何で攻撃してきたのかな?」 「実力を測りたかったのよ」 雪蓮はにっこりと笑って見せた。 「……本当は?」 「暴れたかった」 笑顔のままで答えた。 素直でよろしいこと……        † 「並べい!!」 急に祭さんから号令が掛かった。 「じゃね」 そう短く言って、雪蓮は走り去っていった。 遅くなりすぎると冥琳に怒られる所為だろう。 俺も祭さんに怒られるわけにもいかないので、駆け足で祭さんの隣へ向かった。 「お主ら、だらしないぞ! 宵花一人に負けるとは!! それでも呉の兵か!!」 何と並び終わると説教が始まった。 祭さんの頬は少し赤くなっている。 「調練を始めるぞ!! 不甲斐無いところを見せてくれるなよ!!」 「「「「応っ!」」」」 「全員、回れ右!!駆け足進めい!!」 ダッダッダッダッダッダ!!! 地響きのような音を立てながら人の波が移動する。 「停止!!弓、構え!!」 祭さんの言葉で、全員がピタッと止まり、一斉に弓を構えた。 「おぉ~~~」 「後退!!」 ダッダッダッダッダッダ!! 「構え!!」 ザッ!! 「回れ右!前進!!」 ザッ!ダッダッダッダッダ!! 一人も乱れることなく祭さんの言葉に従っていた。 移動と構えの訓練を何回も繰り返した。
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