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†
「ふむ……」
「どうしたのよ、冥琳」
「いや……桜香のことなんだが……どの部隊を任せるべきかと」
「あ~…それね」
今日も政務で忙しいのだが、今はただの作業だから考える必要はあまりない。
それで、使っていない頭を使って桜香の部隊をどうするを考えていた。
「あの子、人が邪魔って言ってたくらいだからね」
「今までずっと一人で戦ってきたのだろう。
そうなるのも分かる気がするが……」
「流石にね~」
これから一人で戦って勝てる相手など数えるほどしかいなくなるだろう。
そうなったら、逆に桜香が邪魔になってしまう。
「あ、冥琳。
アレなんかいいんじゃない?」
「アレ?アレとは何だ?」
「私がいっっちばんしたくない奴」
「アレか………確かに、昨日聞いた桜香の戦闘技術ならそれがいいだろう」
「でしょー」
「部下は桜香自身に選ばせるとしよう」
「じゃあ、いい仕事をしたところで休憩にしましょ」
雪蓮は背伸びをしながら言った。
「そうね。そうしましょう」
「え?嘘?」
「しないほうが良かったのか?」
「いやいやそんなことはないわよ」
慌てる雪蓮を見て、少し笑いながら筆を置いた。
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