第一章・始まった物語

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……ぼ………俺は転生したんだ。 俺は……………今、0歳です。 くっ……眠い……… 「可愛いわね~」 豊かな胸をお持ちになっているのは多分、母親。 「ああ、無事に育つといいな」 その隣にいるのは多分、父親。 「ふふ、お姉ちゃんの隣で仲良く寝ちゃって……」 姉がいるのか……絶対に弟や妹が出来ない運命なのかな…… 早く文字も運動も出来るようになりたいな~……それにしても……言葉は分かるんだな。 あ~、眠い。        † そんなこんなで早くも8歳に。 姉は9歳だ。 何をしていたか? 年相応の暮らしをしてましたよ。 とりあえず、自己紹介だな。 俺は”劉凰<リュウオウ>”真名は”桜香<オウカ>” 女っぽい名前だな…… 真名とは簡単に言うと親友や恋人、家族などに呼ぶ事を許す滅茶苦茶、大切な名前。 よし、世界の説明をしよう。 村の状態から見ると、電気は全く無い。 木の家とか、通りは舗装されていない道である。 そして、名前から推測するには日本ではない。 中国である。さらに食文化も中国。 衣服も同様…か…? 昔の世界にしては発達し過ぎている部分がある。 チャイナ服は……うん……悪くない。 世界の地理は地図を見ないと分からない。 地図は意外と高価らしい。 そして、紙も。 それと、姉の名がだが…… ”劉備<リュウビ>”真名は”桃香<トウカ>” これで分かっただろう、そう……………ここは、三国志の世界。 詳しく言うと、それから派生した恋姫無双と呼ばれるゲーム。 あの鏡はその遺産……と言ったところか……? 知ってる世界でよかった……内容あまり覚えてないけど…… 因みに名前が分かるのは、それが知識として記憶されていたから……だと思う。 この村自体の説明をすると、どっかの山に囲まれた平和で小さな村らしい。 作物もそれなりに取れ、匪賊の被害も無い。 家同士の交流も深く、皆真名で呼び合っているんじゃないか?っていうくらい。 子どもたちは元気良く走り回っている。 実に長閑な場所である。 「桜ちゃ~ん、遊ぼ~」 「姉さん……今俺は文字の練習をしているんだけど……」
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