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プロローグ
十一月十五日
また、同じ夢を見た。
この日だけは必ず同じ夢を見る。そして、うなされて起きるのだ。
あの日の事は決して忘れてはいけない。何人もの人間が犠牲になり、自分だけが生き残った。だからこうして生活している。元気に仕事にだって通っているのだ。
机の中にしまってある大切な箱を取り出し、そっと開いた。
そこには、光沢を失った十字架のネックレス・・・・・。これだけは一生大切にしなくてはならない。
自分がずっとこれを持っていてもいいのかと思うときがあるが、約束したのだ。
ネックレスのある右手を閉じた。
すると、あの時の映像が蘇ってきた。
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