32回目の悲劇

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右手はポケットに突っ込み、左手には銀色の固まりを持ってこっちに差し出しているあの先輩。 「 あ!!鍵!!」 銀色の物体は鍵であった。 「…レジの人が拾ってくれたみたいだよ」 そうゆうと先輩は、小さな笑顔を見せ、 鍵を渡して帰って行った。 その笑顔はすごく素敵で優しくて。 どきどきが止まらない。 この鍵から伝ってくる先輩の温度。先輩がこの鍵を握ってたと思うとドキドキする。 ああ、なんで私、こんなにドキドキしてるんだろう。 なんでドキドキが止まらないのだろう。 ああ、私、先輩のこと ― 好きなのかな? ―
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