2人が本棚に入れています
本棚に追加
「気持ちぃ…」
小さな魚が水に逆らって泳いでいる。
小さいのに必死で、
思わず目をとらわれる。
一生懸命泳ぐ様子に
いつしか時がすぎていく昼下がり。
真っ赤な紅葉が
なんだか暑い。
連日の雨は
まったく後を残さずに、
太陽に後を託して消えていった。
あったかい陽気になんだか心もあたたかくなって、
眠くなってきた。
カクンと首を下に曲げて
睡眠体勢。
しばらくすると
日が落ちてきて
気温も下がってきた。
「バカ…。」
ジャリっと石がこすれあう音と共にきこえた、
自分とは違う深くて低い声に
目をさます。
「足、水につっこんで寝るやつがいるか?」
最初のコメントを投稿しよう!