2章 戸惑い

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吉岡 『忘れちゃう。…友達の名前や顔も全部。』 涼介 『そうだったんだ…』 吉岡 『だからこうして、忘れても思い出せるように写真を撮ってるの。あとこれも…』 そう言って差し出したのは一冊のノート。 ノートを開いてみたら… たくさんの写真が貼ってあって… その人の名前やその人との関係なんかも書かれてあった。 パラパラとページをめくっていくと、 最後の方に昨日撮った俺の写真も貼ってあった。 吉岡 『家には、もっとたくさんのノートがある。出会った数だけあるんだ』 吉岡さんはすごく悲しそうな顔で軽く微笑んだ。 俺は・・・ そんな吉岡さんを見ていることしかできなかった。
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