1章 出逢い

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俺がぼんやりしていると… カシャ 吉岡さんはクスクスと笑いながらデジカメで俺を撮っていた。 涼介 『あんな不意打ちじゃ変な顔してる!;キメ顔でとって』 吉岡 『わかった~』 すると、涼介はふざけたキメ顔でカメラに写った。 それを見て楽しそうに笑っている吉岡。 何故だろ… 他の誰よりも可愛いと思ってしまう。 涼介 『デジカメっていつも持ち歩いてるの?』 吉岡 『うん!』 涼介 『見てもいい?』 吉岡 『いいよ★』 涼介はデジカメを手にとり、データを見ていた。 涼介 (これって…) データには、俺以外の人がたくさん写っていた。 老若男女、様々な人が… 涼介 『なんでこんなにいろんな人の写真を撮ってるの?』 涼介の質問に少し間があったが、 吉岡 『…忘れたくないから』 と小さな声で言った。 忘れたくない…? なんだろ。 転校とか繰り返してたのかな。 初めはそう思っていた。
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