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腕をぐいぐいと引っ張られる。
部屋を出る瞬間、もう一度メアリーを見た。
これから僕はどうなるんだろう。
あの子と同じ運命を辿るのだろうか。
……次第に無機質なコンクリートだった床が、少しずつ豪華になっていき、最終的には赤い絨毯に変わった。
僕はその絨毯を裸足で歩く。
高級なのだろう、肌触りがいい。
自分のことをよく見ると、薄汚い服を着ていた。
足の裾も腕の丈も七分。
サイズがなかったのだろう。
白が薄汚れた感じの服には地味に血がついている。
さっきメアリーのペンダントを拭いた時についたのだ。
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