始まりの詩

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母ちゃんは 校長室で 先生と話しをするらしい。 待っているのも暇だし、 聞き耳を立てる趣味もないので なんとなく 屋上に行ってくることにした。 さすが、今は11月というだけあって 北風が少しきつい…! やはり、こんな寒いところには好き好んで誰もこないだろう 「少し寒いが 景色はいいほうだな…」 田舎育ちの俺は 人がたくさんいるところはどうも落ち着かない それに比べれば まさしく、ここは楽園 流れる雲 行きゆく風の音 「あぁ… なんて気持ちいんだろう」 こういう事を感じている時が1番自分らしくいられる。 清々しい時を存分に堪能し、そろそろ話しも終わる頃だろうと現実に引き戻される。 「…戻んなきゃ」 回れ右をして屋上から出ようと体をもどす俺 「………………ッ!?」 いや、 来るときは気付かなかったぞ!? ―屋上の端っこで人が寝てる…! まさかさっきまでの 一人言とか聞かれてたり… 落ち着け俺!! 相手は寝ている それにしても… 綺麗な顔だなとか 思ってみr… まてまてまてまて! 相手は男だ! そうだ、引っ越しで 疲れてるんだな、俺。 今日は早く帰って寝よう… そうだ! これもなにかの縁なのかもしれない。 母ちゃんを心配させない為にもここでまず、 友達を作っておくべきではないか…!?
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