始まりの詩

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とりあえず、 寝ている男の隣まで 近づく俺。 近くでみたほうが さらに美しい顔立ちに 男の俺でも魅了されてしまうほどだった しばらくすると、 男の瞳がそっと俺を捕らえる。 「…………」 「…………」 ふたりの間に流れる沈黙. 「なんか用?」 最初に口を開いたのは男だった そうだよな! なんか言わなきゃ… 「俺、斎藤一樹。明日からここの生徒なんだ。」 「それで、何の用だ?」 「いや…、用って言うか…」 「用がないなら帰れ」 オイ、俺は自己紹介しただけだぞ? 普通は自己紹介したら自分も自己紹介で返すものじゃないのか? なんでこんな事を言われなきゃならないんだ…! 「俺はただ… アンタと友達に………」 「断る」 なんて奴だ 人がせっかく…… 「そーかよ。悪かったな、昼寝の邪魔をして」 これ以上奴と会話してると奴を殴ってしまいそうだったので やめとく事にした 東京の人はみんなこうなのか? 頭に浮かぶ疑問と苛立ち。 母ちゃんの件を思い出し、早足にその場を後にした。
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