開幕

2/3

739人が本棚に入れています
本棚に追加
/350ページ
1年5組の教室に入った兄、康介は黒板から見て左から2列目の1番後ろの席に座っていた。クラスは人数は40人で、周りではほとんどの人がお喋りをしていたが、康介は朝のHRが始まるまで椅子に座って静かに待っていた。 キーンー、コーンー、カーンー、コーンー。 チャイムが鳴り皆が自分の席に座り始めたが、教室内はざわざわしている。 その教室の中にこのクラスの担任の女教師、山中先生が入って来た。年齢は30代前半ぐらいで、顔は中の上ぐらいでどこにでもいそうな先生であった。そして山中先生が… 「では今から、朝のHRを始めます」と言った瞬間に外が暗くなりはじめた。 外を見ると、太陽は隠れ、空は雲で埋まっていた。康介はあまり気にはしなかったが、それにしても暗い。 康介はある異変に気が付いた。いつもなら山中先生が今日のことでなにかしら話しをするのだが、下を向いたまま何も喋らない。 「………?」 康介が不思議に思う中、周りもその異変に気付く。10秒くらい下を向いていたが急に顔を上げ、そして… 『今から能力者バトルロアイヤルを始めます!』と言い出した。 これがバトルロアイヤルの始まりだった…。
/350ページ

最初のコメントを投稿しよう!

739人が本棚に入れています
本棚に追加