Blue Story

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 ――みんなが待ち望んでいた チャイムが鳴った。 それから約5分後、お弁当の 匂いが教室中に広がる。 …いつもなら、 私も今 お弁当箱を 開いていたのだけれど、 今日はお弁当を持って 移動する事にした。 今日は、いつも一緒に 食べている友達が休み。 教室で、女子が一人でお昼を 過ごすのは少し辛い。 …誰にも気付かれないように 小さくため息をついて、 私は教室から出た。 どこで食べようかな。 教室以外では… 屋上しか思いつかないし、 屋上でいいか。 誰もいないと嬉しいんだけど。 ――そう思いながら、 屋上の扉をゆっくり開く。 幸い、誰もいなかった。 うん、昼休みは ここで過ごそう。 …しかし、私は 運が悪かったらしく、 お弁当を広げた瞬間、 扉が開く音が響いた。  
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