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しかし、ふと横にとまっている車のサイドミラーを見ると、右腕が跡かたもない小学生程の少女の姿が写っていた。
あたりは暗く、彼女の顔までははっきりと見えなかったが、口元は明らかに笑っているように見えた。
「お前は何なんだ!」
俺はとっさにそう彼女へ聞いた。
するとその少女は歩み寄るのをやめ
「オトケイサン、ハヤクカエシテ…カエシテ…」
お時計さんを返して?
「悪いが、俺は持ってない!」
「ジャアタベルモノチョウダイ…、オナカスイタ…、スイタ…」
そんなにおなかをすかせていたのか…、まあそれは当然だ、かなりの日数監禁され、食べ物を食べていなかっただろうから。
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