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それから、晃の遺体は燃やされ、灰となり墓の中へ入っていった。そして、しばらく経過したある日。
「竜也…」
俺がコンビニでいつものようにバイトしていると、俊也がやってきた。
今日、元々メールで会う約束をしていたのである。
「っで俊也、なにかわかったのか?」
俺は彼の顔を見る瞬間、そう聞いた。
すると、すこし戸惑いながらも1枚のウェブページを印刷した紙を見せてくれた。
「なになに…、止まった時間?都市伝説?」
拍子抜けだ。
何を持ってきたかと思えば、都市伝説のサイトの文かよ…。
俺はそういうの全然信じないから、なんも説得力を感じなかった。
「でもな、この部分はホントらしいんだ…」
そう言って、彼は用紙の一部分を指差した。
「えっと…、9月の10日にある少女が誘拐され、監禁された。当時その子の家は貧乏で、身代金が払えず、9月30日彼女はあるアパートの一室で餓死した。その誘拐された際にお気に入りだった時計をなくしたから、それを探して色んな人の時計を奪っては殺してるだって?ばかばかしい…」
こんなのどうせ、どっかの作者が作ったバカげた伝説にきまってる。普通に考えてあり得るわけないだろ…、そんなこと…
「まぁ、そう思うのも当然だな…、でも、行ってみないか?この子が監禁されたっていうアパートに…」
仕方ない、他になんの手掛かりもないことだし、俺はそのアイデアにのることにした。
みんなにもメールで伝えたら、全員が来るという返事を送ってきた。今週の土曜日にさっそくそのアパートのある町に向かう事に決定した。
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