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「何か知ってるの?」
「……、私、美佳のいとこなんです…」
え?俺の思考回路は一瞬全部切られた気がした。
いとこ?
安藤さんが美佳ちゃんの?どういうこと?
「私の父親の弟の子供が美佳なんです…」
ウソだろ…?こんなに近くにこんな手掛かりがあったっていうのか?
「お願いだ…、なんかわかることがあるなら、教えてくれ!」
俺は気付いたら、彼女の肩をゆすっていた。
安藤さんは少し困った顔つきで
「私自身、美佳にあったのは三回くらいなんで。それに父親自体母親と離婚してから会ったことないですし…。」
離婚?
俺が不思議そうな顔をしているのに気付いたようで彼女はそっと言葉をつけたした。
「私の父親は、最低な人で金に困ると、なんだってする男でした…、私の母親は何時もあいつにひどい目にあわされ、とうとう離婚したんです。
安藤雄介と言います。」
彼女は何時もの笑顔とは裏腹にものすごく憎んだ顔つきだった。
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