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バイトも終わり、オレンジ色に染まっている空の下俺達は中央公園に向かっていた。
俺がついた時には、すでに理恵と俊也に裕也がまっていた。
しかし肝心な美紀がまだ来ていないようだ。
「美紀はまだか…」
俺がそうつぶやくと、みんなは静かに頷いた。
現在の時刻は七時半、待ち合わせまで残り三十分。
「美紀…美紀…」
理恵はもう立つのも限界のようで座り込んですすり泣いていた。
「あっそういやさ…」
俺は今日安藤さんから聞いた話をみんなにすると、俊也が少し考えた様子で
「やはり、その時計を探さなきゃだめなんだろうな…」
俺達は俯いた。
夜の静寂が俺たちを包み込む。
この静かさと寒さを本当にいやに感じた。
昼間の騒音の中が恋しく感じてしまう。
「ねえ、もう八時過ぎたよ?どうしたんだろ…」
理恵が涙声で俺達に言ってきた、
時刻は八時十分を指していた。
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