第二章

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翌日、問答無用に俺達は第一発見者であることから警察に事情聴取をされた。 しかし、死亡推定時刻にしっかりとしたアリバイがある四人はすぐに容疑者から外された。 死亡推定時刻は正午十二時、あの時計が指していた十二時とは昼の時間の事だったのだ。 美紀のお通夜はすぐに執り行われ、また黒服を着た俺達が一同にかえすことになった。しかし、今回は晃の時みたいにすごく久しぶりに再会した相手ではなく、ついこの前まで一緒にいて、話していた少女が死んだのだ。 俺は気付いたら、拳を握りしめていた。 なんで…なんで…なんで、頭には彼女が元気にいた姿と冷たくなって埋もれていた姿が交互に写し出せれる。 俺は、気持ち悪くなって口に手を当てた。 「美紀が…、美紀が…」 理恵は、お通夜中もずっと死んだような顔つきで悲しみのどん底にたたき落とされていた。 それはそうだ、美紀は理恵の大の親友だったのだから。自殺でもしそうな勢いなので俊也がそばについてあげることにした。
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