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「私、やっぱりあなたの事が…」
「俺も君が…」
二人の少年と少女が向かい合い、ゆっくりと唇を重ねた。
そして、音楽が静かに流れだす。
つい俺も引き込まれてしまった。
いい話だった。
ふと隣の席を見ると、号泣している安藤さんの姿が…あはは、こんなに泣くんだ…
「よかった~」
ここは、近くの喫茶店。
安藤さんはようやく泣きやみ、びしょびしょになったハンカチをたたんでいた。
「あの話、俺も気にいったよ!」
「ホントですよね~見たかったんですよ~」
俺は軽く笑った。
すると安藤さんは俺の顔を覗き込んできて
「よかった、笑ってくれて…」
「うん…、ありがとう…」
そう言ってくれた、俺達はまた笑った。
こんなに楽しいのはホントに久しぶりだ。
ホントに…
「それじゃ、これでも頼もう~」
「ここは、俺におごらせて!」
「え?悪くないですか?」
「ううん、お礼だよ!」
「ありがとうございます!」
それで、二人は適当にご飯を注文して、それが運ばれてくるまでさっき見た映画の事を語り合っていた。
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