第1章

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「…フン、弱いポケモンだ。 さっきも言ったが、オレは弱い奴が大嫌いだ。 コトネ、お前もだ」 少年はコトネを睨み付け、そう言った。 「何て事を…!」 マツバが言い返すよりも先に、少年は走り去って行った。 その時に少年が何かを落とした。 「…何か落としたね」 マツバがそれを拾い上げた。 それは少年のトレーナーカードだった。 「あっ、返せ!それはオレのトレーナーカード…! …名前を見たのか?」 少年が戻って来て、マツバからカードを奪った。 「あぁ、見たよ。レン君って言うんだね」 「…フン!人のトレーナーカードを見るなんて失礼な奴だな…」 少年はそれだけ言い捨てると、再び走り去って行った。 「まったく…おかしな子だね。 コトネ、君は弱くなんかないよ。 あの少年に勝ったんだから。 さ、ウツギ博士の所に戻ろう」 「…はい!」 コトネは笑顔で頷いた。
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