第1章

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研究所を出ると、1人の少年が研究所の中を覗いていた。 「あの…何をしてるんですか…?」 コトネがそう尋ねると少年はコトネを睨み付けた。 「お前には関係ねぇよ。あっち行け」 少年はコトネを押した。 「きゃっ…!」 「コトネ…!」 青年は押されてよろめくコトネを支えた。 「大丈夫か?…それにしても君、酷いね。コトネ、こんな奴に構ってる暇はないよ。」 青年は少年を睨みながら言った。 「…そうですね!行きましょう」 少年は2人の後ろ姿をただ睨んでいた。 2人はワカバタウンを後にし、29番道路に出た。 「あっ…あの、本当に今更なんですが…貴方の名前は?」 「僕?僕はマツバ。エンジュシティのジムリーダーさ」 青年は微笑みながらそう答えた。 「えっ、ジムリーダーなんですか!? じゃあこうやってのんびり歩いてる場合じゃないんじゃ…」 「大丈夫。ジムは他の人に任せてあるんだ。でもいつか戻らないとな…。 あっ、ほら!野生のポケモンだ」 マツバは前方を指差した。 「行け、ヒノアラシ!」 コトネはボールからヒノアラシを出した。
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