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「くっ……ここは…………?」
「ルルーシュ!!」
「な……!?」
カレンは、思わずルルーシュに抱き着いてしまっていた。
「カ……カレン!?何故お前がここに?いや、それよりも放してくれ。少しばかし苦しい」
「あ!ごめんなさい!」
顔を真っ赤にし、急いで飛びのくカレン。
しばらくの間、気まずい沈黙が流れる。
「…………カレン。ここはどこだ?」
「ここは、富士山麓の行政特区日本の跡地よ。今は、ナナリーのはからいで、かつての戦争の犠牲者のための慰霊公園になってるわ」
「ナナリーは…………元気にしているか?」
「えぇ」
「…………」
「…………」
二人とも、何も話さない。
静寂が辺りを包み、小鳥の鳴き声だけが聞こえてくる。
「俺は…………生きているのか…………?」
「…………多分。私が死んでない以上、あなたが生き返ったとしか思えないわね」
「そんなことが起こっているのに、カレンは驚かないのか?」
「驚いてはいるわ。でも、3ヶ月前までギアスの力を目の当たりにしてきたから…………」
「フフ…………それもそうだな」
その後も、他愛のない会話を続けた二人。
時間は経つのが早いもので、気づけば集合時間があと5分に迫っていた。
「ごめんなさい。これから約束があるの。本当は一緒に来てもらいたいんだけど、あなたは死んだことになってるから、悪いけど一人で行かせてもらうわ。ここで待ってて。どれくらいかかるかわからないけど、必ず戻ってくるから」
「あぁ。状況を整理して待ってるよ」
カレンはルルーシュを置いて集合場所である記念日のもとへと向かった。
その足どりはとても軽やかで、楽しそうだった。
待ち合わせ場所についたのは、カレンが最後だった。
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