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白髪鬼「どっかで聞いた音やなーって思ってたんやけど…。お前の改造バイクの音か」
『白髪鬼』が一樹の方を向いた。二度目の邪魔が入り、完全にキレている。
一樹「お前が輪郡に、そこのボクサーと喧嘩しに来るって聞いてな…。俺の知ってる公園や廃工場みてーな喧嘩しそうな場所に、同級生とか後輩置きまくったんだよ」
一樹が得意気な笑みを浮かべた。作戦が見事に成功し、嬉しさを隠せない。
白髪鬼「お前とは縁を切ったハズやけどな…」
一樹が剣に負けた後、コウちゃんが『弁慶』との繋がりを切った。つまり、長谷川中学が『弁慶』と関係を切ったという事は、一樹と『弁慶』は今は関係無いと言える。
一樹「俺の知ったこっちゃねーよ!!コウのバカが勝手にやったんだ!!金もふんだくるだけふんだくって、ざけんじゃねーぞ!!マジでぶっ殺す!!!」
一樹の目には怒りや憎悪の炎が灯っていた。
白髪鬼「あー……。めんどいわー、ホンマ。刃兵衛に半殺しにされたクセに、俺に喧嘩売るんかい……」
『白髪鬼』はイライラと髪を掻いた。
一樹「あれは油断したんだよ…!ボクシングやってると思ってたら、総合格闘技やってんだからよ!!」
白髪鬼「うっせーな。黙れやボケ。剣、正喜、ちょいと待っとけ。このバカ消したるから…」
『白髪鬼』が腕を回しながら一樹に近づいていく。
剣はこの時を見逃さず、正喜の元へ行った。
剣「おい…立てるか?」
正喜「なんとか……」
正喜は鼻血を拭って立ち上がった。
剣「逃げるぞ」
正喜「ああ」
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