剣V.S.白髪鬼

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多大な被害を被ったが、長谷川中学とのいざこざも終わり、剣達はのんびりと春休みを過ごしていた。今もこうして町外れの廃校の屋上で、持ち込んだお菓子や飲み物を飲み食いしながら談笑している。春休みに入ってからも、剣逹は孝司と白城に手紙を送り続けていた。いつか、少年院から出てくる二人と再び遊べる日が来るのを待ちながら。 正喜「剣さぁ、この前麗美ちゃんとデートしとったっしょー」 フェンスにもたれかかった状態で正喜が言った。 剣「あー?見てたのかよ。それが?」 仰向けになり、空を仰ぎながら剣が聞いた。 淳「お。何々?剣の彼女話?」 俊介「元気か?」 剣「んー。元気。だけど長谷川の奴ら見ると、身体が震えるんだよな…」 剣の表情は暗かった。麗美が一人で街に出歩けるようになったのは、つい最近の事だった。しばらくは親や親しい友達と一緒でなければ外出できない状態にあったのだ。 ヒゲユキ「おー!そうだ。剣、今度Wデート行こうぜ。俺と俺の彼女とさ!」 空気が暗くなったので、ヒゲユキが明るくしようとした。 正喜「あ、じゃあ俺もセフレと」 淳「それなら俺もセフレと」 俊介「皆がそーなら俺もセフレと」 アホが三人ふざけて悪のりした。 剣「やめんかバカ」 剣はそう言いながら笑った。 ヒゲユキ「でもよー、剣、お前夏くらいに転校すんだろ?今しか麗美ちゃんに会えないんだぜ。残された時間は大切に使わねーと」 ヒゲユキが真面目な表情で言った。 剣「別に一生会えない訳じゃねーだろ」 ヒゲユキ「あ?お前バカか。お前のやろうとしてる事分かってんのか」
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