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ヒゲユキはため息をついて、剣を見た。
ヒゲユキ「まぁ…お前は賢いし、なんやかんやで修羅場くぐってっからな…。なんとかなるかもな」
これ以上の説得は無駄だと思い、ヒゲユキはそう言った。
正喜「おーし!もう、この話はやめて遊びに行こーぜ!剣も後数ヶ月で京都に行っちまうんだからよ」
正喜は剣と長い付き合いだ。正直、剣の言ってる事は無謀だと分かっていた。しかし、親友に味方した。剣を信じているから。
剣逹は荷物を持って、廃校の屋上を出ていった。
夕方。遊び疲れていたが、体に鞭打って、剣と正喜は東山寺ボクシングジムに来た。お忘れの方もいるかもしれないが、剣と正喜はこのジムに通っている。
剣「こんちわっす」
正喜「ちょらららっす~~♪」
東山寺「正喜、お前後で地獄のスパーリングな」
ふざけた挨拶をした正喜に、東山寺館長が笑顔で言った。
正喜の顔が一瞬で真っ青になった。
草次郎「正喜やーい」
ミット打ちをしている草次郎が、舌を出して正喜をからかった。恐ろしく久し振りの登場だ。
正喜「くそ~~。てめぇ、覚えとけ~」
東山寺「わははは。さっさと着替えてアップしてこい!」
剣はぶーぶー文句を言う正喜を連れて、更衣室へ向かった。
剣「なぁ、草次郎。お前、中学受験すんの?」
ロープ(縄跳びっぽいの)をしながら、剣が草次郎に聞いた。
草次郎「うん!僕ね、光が丘中学行きたいんだ!」
正喜「光が丘ぁ?関東でいっちゃん難しい中学じゃん」
草次郎「僕なら行けるもん。判定Aだもん」
剣「マジか。俺ですらB判定だったのに…」
剣はそう言って、頭を抱えた。
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