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そのとたん由美子の顔色が‥、どのようにかはよく詳らかにできませんが、とにかくサアッとかわったのです。
「え。なに?あたしそんなこといってんの?」
「そーだな。少なくともおかあさんはそういってたぞ」
「ぎゃー。なにそれ」
「なにそれって‥それじゃおまえ、家に帰っていったいなにしてるッつーのよ」
「いやー。てへへ。」
‥いくらユーレイでも、いまのはもんくなしのグッジョブだなー、と孝は『女の子のしぐさ』というやつに見惚れます。
「ぼけぇっと眠くなる頃にね、なんとなく、ああ帰らなくちゃあって思ってると‥いつのまにか家に帰りついてるのね。それで後はフェイドアウトなもんだから‥自分でもなにがなにやら」
「夜に姿がなくなるなんて、妙なユーレイだなとおもってたら‥化けて出てまで里帰りしてやがったか」
「うん」
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