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その後に、
『賞金一千万円。ただし受賞者は受賞決定後、矢野家への養子縁組のうえ審査員小水孝氏との婚姻をとり結ぶことを条件とする』
という項目がことさらに強調されているのです。
きっと、ここがこの催しのキモになっているのでしょう。
そのあとに、最終選考の場を矢野家とし、そのもようが協賛にあがっていたテレビ局で、のちに番組として放映予定であることが‥これまた麗々しく書き込まれています。
審査員にあげられているのは故人の母のほか実父、それからもと婚約者の小水孝。
ほか弁護士ほか某寺住職ほか等々、‥のあとにお問い合わせ先がつづき、
さいごに白抜きの大文字で、これらすべての記述を覆う大きさで『見本』とありました。
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