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孝は腹の底で‥ちょっと露骨かな?
とこう、算段をします。
「例えば。‥たとえばおまえには実体がない、おまえとはできない。‥わかるだろ?」
ユーレイの身ではありますが生前の恨みではなくその場の憤激、由美子は気色ばんでいいつのります。
「あ、あたし脱いだげてるじゃない!いろんな、あんなことまでして」
孝も半分シドロモドロで、口に出すことと口にしては拙いことがてんでに交錯します。
「あのなー、オマエおれが[アンナコト]してるところ見てて楽しいか?(写真だって三日で飽きるんだぞ)だいたいおれがいってるのはそーゆーコトじゃなくて(まあそーゆーコトなんだけど)なんつーのか」
「‥」
「オマエの、体も心もいっしょのが好きだったんだよ。‥でも、体はもうない。一緒にとしもとれない」
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