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蒼い空のただなかで、由美子はうんうん唸っています。
そのうち、ぼんやりとした霞がくすもりわいてきて辺りをとりかこみます。
由美子が、ただひとりの理解者だと思っていた存在も‥由美子のなかで壊れてしまいました。
それは、失われていってしまったのです。
そして、どうすべきかもわからないのです。
由美子は‥誰か、話し相手がほしかったのでした。むしょうに、モーレツにほしかったのです。
それで、こんなバランスのわるい、ブサイクな存在が自分だけだなんていうことも信じたくないことなので‥彼女は懸命に仲間となりえるものを呼んでいたのでした。
ただそこいらを見回して流してみたりしても、なにも収穫はありません。
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