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「相変わらず仕事が早いですね。私でわああわいかないですよ。」
帰りの道、車の中である。
龍士に仕事を頼んだ男山神明<やまがみあきら>が乗ってきた車である。
この男、仙士である。龍士と同じような物<者>を扱うことを生業とする。
仙士とわ仙人になる前の位で、仙道を修行し不死の仙人になることを目的にしている。
面長で細い身体、山伏の格好をしている。
「坊主が乗る車でわないわなベンツわ」
龍士が運転しながら呟く
「まあ金わ天下のなんとやらですから」
「ふっ、それわそうとまだ何か用なのか?」
「いやー毎度のことながら参ります。」
山神わことあることに龍士に仕事を回してくる。しかし龍士わどうもこのお調子者の坊主を嫌いにわなれなかった
「今回わ少し問題でして、私1人でわとてもとても、」
「ほぅ、お前で無理となると又自然霊か?」
自然霊とわ先はほど龍士が対戦した狗神のように山なり森などに自然と発生し、事故や直接人間に害をなすことを指す。また自然霊わ得てして霊力が強くとても手強いのである
「いえまあ例の狗神もかなり厄介でわありました。なにせ実態が無いに等しい物でしたから。龍士サンみたく気を一気に爆発させて、その影響力を狗神に当て、なおかつその刹那首を落とすなんて私にわとてもとても」
「下手な世辞わいい、んでなんなんだ今回わ」
「はぁ、実は今回の依頼主なんですが、鵺野玄才からなんですよ」
「何?」
鵺野玄才
日本史上最高クラスに入るであろう修験者である。
齢70にしてその術わまさに叡知を極めていた、またそのあまりの影響力により、闇社会だけでなく、政財界、政治家、検察、あらゆる権力にたいし発言力を持っている、正に生きる伝説である。
「で、玄才の爺がお前になんの依頼を?」
「私にと言いますか、私と貴方両方来るようにとの仰せでして。」
「ん?」
この時、初めて龍士がある異変に気づく、いくら深夜とわいえ今走っている道わ国道43号線である。
周りに車やトラックが一台も走っていないのである
「・・・少し飛ばすぞ、何かに掴まっておけ」
そう言うと龍士わ43号線から南、海の方角に向け車を飛ばしたのであった。
車が何台かタイヤを擦りながら猛追してくるのが確認できた。
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