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ベリークルシミマス
「クリスマスなんて大ッキライだぁ~!!」
道端でそう叫ぶ男がいた。
彼の名は矢上七尾。
中肉中背で、オタク臭がするそんな大学生だ。
そんな彼の隣には彼の友達である仮田直人がまぁまぁと愚痴る彼をなだめていた。
「でも直人、クリスマスだぜ、右みてもカップル、左みてもカップル、それに生徒会の副会長なんて地元に女がいるらしいし、まじやってらんねぇ、親にはあれ彼女はだぜ!!これだとクリスマスじゃなくクルシミマスだってぇの、まじクリスマスなんてなくなればいいのに!!ってか真夏になっちまえばクリスマスなんてなくなるだろ!!そうだ真夏になっちまえ!!」
そう彼が叫んだ時だった。
世界は凍ったように止まった。
「何だ?これ?」
笑いあっていたカップルや親友が凍ったように固まった。
そして七尾が戸惑っている間に
『その願い叶えよう』
そう声が響く
「だれだ!!」
そう言うとHAHAHAHAと笑いながら空から舞い降りる一人の影があった。
「まさかサッ
「待たせたなガキ、お前の願い叶えよう」え?」
七尾の前には一人のトナカイの角を生やした少女が立っていた。
「だれ?」
「トナカイだ、クリスマスプレゼントを持ってきた。」
「え?あっはい。っていや普通、プレゼントを渡すのってサンタじゃ?しかも角って牝なら角はえな「ふん」ブロゴベ!!」
「まぁ、私は代理だ。」自称トナカイな少女に殴られ吹き飛ばされた七尾に目もくれず少女は話を続ける。
「たく、サンタの爺さんがギックリ腰にならなきゃ私がプレゼントなんてくばらんわ。たく、たかだか千年ほど生きたからって私と年少ししか変わらんくせに脆弱な体作りしおって、ソリに一人だけ乗って馬鹿みたいにブクブク太るからいけないんだ、私のように毎日走り、体を鍛えないからいけないんだ。」
「いや、千歳って……」まだ若干ピクピクしながら七尾は、ツッコミのためだけに起き上がった。
「まぁ、そんな事はどうでもいいとにかく、真夏にするからこれにサインしとけ。」
そう少女は言うと紙とペンを七尾に渡す。
「へ?」
紙には
プレゼント『真夏』
受け取り日
受取人
と書かれていた。
「展開はやすぎだろ!?」
「いや、作者があきはじめた「メタバナ禁止!!」ああ、まぁそう言うことだからちゃっちゃとすますぞウンチャラカンチャラサンサンタ~!!」
「えぇ何その呪文!?」
トナカイ少女が呪文を唱え終わった瞬間辺りが徐々に暖かくなっていく。
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