12月24日(土)

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ーーー…… 細い細いチェーンを指輪で繋いだ手首。カオリは繊細なそれを壊してしまわない様に、左右の腕の距離をそっと縮めた。 「言っただろ?カオリしかいらない。って。覚えてる?」 つい、そのクチから色々言わせたくなる。 「お、覚えて、ます。」 溢れそうな涙も手錠のせいで拭えない。目の前の愛しい手首はふるふると揺れ続けてる。 震える両手をひとまとめに掴んで枕の上にゆっくりと倒す。同じ速度で、カラダをカオリに軽く重ねた。 うん、やっと……、 俺らの距離が近くなった。 「コレがずっとやりたかった。ホテルのバーでなんか出来ないだろ?」 絶対おまえ、泣くし。 「松田さん、ずるいです……、」 俺の好きな、 カオリの「ずるい」がやっと聞けた。 .
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