17685人が本棚に入れています
本棚に追加
/291ページ
なん、だ、コレ?
彼女から仄かに香る……、
何か、例えようも無い柔らかい匂い。
彼女がメモを取るたびに、上下させる首筋から、きっと漂っている。
もう、どっか違う次元にすっ飛ばされたかと思った程、息をするのも困難で。
鼻ばかりに神経が集中して、首から下が硬直してしまったようだった。
頭ン中がおかしくなりそうだったから、気が付かれない程度に慌てて作業した。
正直、もっと嗅いでいたかったんだ。
この子から漂う香りが……、
俺を鷲掴みにして離そうとしない。
.
最初のコメントを投稿しよう!