12月13日(月)

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目の前と、左右両脇にはパーテーション。 ちょっと立ちあがると視界が開けてるのに、座ると閉鎖された空間っていうギャップがなんだかわくわくしちゃう。 少し浮かれながら、デスクに視線を落とした時だった。 「えっと、藤さん?」 急に呼ばれた自分の名前に、ひどく驚けば、私を呼んだのは、とても低くて、何があっても動じなそうな男の人の声。 「あ、はい!」 振り向けば、そこには黒いVネックのニットを着て社員証をぶら下げた背の高い人が立っていて、どうやら彼が加持さんの言っていた松田さんらしい。 彼は別に誰に言ってるでもない感じで自己紹介をすれば、私の手元にあるマウスに手を伸ばしたんだ。 .
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