第二章

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空がほんのり少し明るくなり、遠くで鶏の鳴き声が聞こえました。 辺りは雨からの霧だったモヤが立ちこめ、まるで白雲の中に街があるみたいでした。 モヤの中からは次々と明かりが灯り、そしてコーヒーや焼きたてのパンなどの香りが辺りを包み始めてきました。 兎も起きて朝食の用意を始めました。 パンとスープ、ホットミルクを食べてから身支度をしました。 『光造師』には制服があります。 若草色のツナギに、淡い黄色のマントとトンガリ帽子。 胸には『光造師』の証として太陽のマークのバッジを着けます。 上からレインコートを羽織った兎はドームへと向かいました。
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