第二章

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ドームに着いた兎は役所の担当者から担当場所を聞いていたので、早速配置について、リュックから杖を取り出し、光を紡ぎました。 仕事は朝から夕方まで、お昼は交代で休憩を取ります。 それからの兎は毎日、ドームと部屋の往復。 休日には預けてきた女の子に手紙を書いたり、お土産に約束をした赤い大きなリボンを探しました。 赤いリボンを探すのはなかなか難しかったのです。 赤。 実は赤い服飾品は兎の国でも、この国でも無いのです。 それは赤い色に染め上げる花は希少で、兎の国やこの隣国よりも遥かに遠い国でしか栽培されてないからです。 赤い服飾品は稀に輸出されるのですが、その数もまた少ないので店に並んでるのを見つけるのは本当に一苦労なのです。
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