第二章

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急いで店に辿り着いた兎は、店員に駆け寄りました。 店員は兎から探してた理由を聞いていて、なんとか早く入荷出来ないかと交渉していてくれたのです。 兎は念願の赤いリボンを手にし、涙を一筋流しました。 店員は素晴らしい包装をしてくれました。 兎は綺麗にラッピングされたプレゼントを雨に濡れないように、自分が着ていたレインコートで包みました。 部屋に戻った兎は、濡れたレインコートを暖炉の前で乾かし、プレゼントをベッドの上に置き、自分は床に座り込みしばらく見つめていました。 時折耳をピョコピョコと楽しそうに揺らしながら。 宿泊先を移動するつもりでいたので、すでに荷物は纏められていました。 あとは明日、船に乗るだけでした。
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