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俺の妊娠が発覚した次の日、俺は圭人の実家に居た
圭人のお父さんに紹介されたのだ
ここでも圭人は頬を殴られた
でも最終的にはちゃんと俺達のことを認めてくれて、結婚と出産のことを許して貰った
「さすがに2日連続で殴られたのはキツイ…」
「大丈夫?」
「へーき」
所変わって今は圭人が1人暮らししているマンションに居る
ワンルームの部屋は几帳面の圭人らしさが出ていて、綺麗に片付いている
「よし……」
圭人はテレビ台に置かれていた小さな箱を手に取ると、こちらを向いて正座をした
俺を見る目は凄く真剣だった
「涼介、俺と結婚してください」
パカっと開かれた小さな箱にはシンプルな指輪が入っていた
圭人は昨日、俺の家から帰る途中で買ったのだという
「ちゃんとした物は入籍するときにあげるから、」
「うんんっ…圭人から貰えるのならなんだって嬉しいよっ」
左手の薬指に指輪をはめてもらう
ぴったりで驚いた
「ありがとう
これからもよろしく御願いします」
涙が溢れてきて前が見えない
これは悲しいじゃない
とっても嬉しいんだ
俺のとデザインが同じ指輪を持たされて、自分にはめて欲しいと圭人に言われた
緊張で震える手で、俺と同じように左手の薬指に指輪を通した
今この瞬間、幸せで溢れている
圭人は流れる俺の涙を拭ってくれて優しい笑顔を見せてる
俺もとびっきりの笑顔でお返しをした
「入籍は涼介の誕生日にしようと思うんだけど、どう?」
「俺的には圭人の誕生日が良い!」
「なんで?」
「圭人が大好きだから!」
「えぇ~」
こうやってじゃれてる時間が好き
圭人と一緒に居ると本当に幸せであったかいから
結局話し合った結果、入籍は圭人の誕生日
結婚式は子供が生まれて落ち着いてからになった
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