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カウンターから逃げ出す女の子達。捕まえたら好きなコトしていいとか特典付かねえかな?
「お前か!」
ゴスッ!という音が俺の脳天から響く。
突然の激痛に頭を押さえ振り向けば、そこにはジャージ姿の四十代くらいの拳骨を前に出して厳つい表情をした男が一人立っていた。
白の混じり始めた黒い短髪に鋭い眼光、伸びた無精髭がやたらと男臭さを感じさせる。
って言うか、アーティファクトで強化された俺の身体に拳骨で激痛与えるとか何者だ。
「話は聞いてるぞ。レーヴァティンと契約したそうだが、お前が暴走しないように鍛えるのが俺の仕事だ!もちろん暴走すれば全力で狩る。そのつもいでいろ」
そこまで言って右手を差し出す男。
狩る……ですと。
それは俺と戦って倒せると云うこと。つまりこの男もアーティファクト契約者だと云うことだ。
「……お手柔らかにお願いします」
俺は素直に右手を差し出し男の右手を握る。
暴走しないように鍛えなきゃいけない。それは俺も考えていたコトだ。
初めてレーヴァティンを呼び出し技を使って魔物を倒した後、確かに俺はおかしかった。
またあの声が聞こえ欲望に流され、弥栄さんの特盛りを握るという愚挙を侵してしまったのだ。
いや、弥栄さんの特盛りを握ったコトに後悔はない。むしろ柔らかさの中にも張りがあって凄い感動したもんだ。
だが、それは何か違う意思に流された結果で、俺の意思での行動ではない。
いや、俺の意思っちゃー意思なんだけど。
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