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―四谷side―
「うがぁぁぁぁぁぁ!!」
八尺瓊勾玉を顕現させ、勾玉の一つの力を開放。落とし穴から抜け出した俺は、服の中に侵入していたミミズを服の裾を開いて追い出した。
あの野郎……最終日に何てことしやがる。
うぇ、服の中で潰れたミミズが気持ち悪い。
目の前で黒い靄の中に消えていったが、アレはおそらく移動用の術だろう。
高位アーティファクト契約者で使えるヤツを何人か知っている。さすがレーヴァティンってトコだな。
しかし……使う人間の性根がアレだと今後に心配が残る。
先代契約者のレポートは俺も読んだことがあるが、レーヴァティンが選んだだけあり一ノ瀬は先代に近い素質があると思う。
そうならない様に正々堂々、スポーツマンシップを教え込んだつもりだったが、結果的には無駄に終わったようだ。
まあ、素質があるとはいえ一ノ瀬は一ノ瀬、先代契約者とは違う。
心配してくれる女もいると言ってたし、余程のことが無い限り道を踏み外すことは無いだろう………………無いと信じたい。
それはそうとして、風呂に入らないと臭いがヤバいな。
自分で分かるくらい土の臭いとミミズ汁の臭いがする。
身体に染み込む前に落とさないと、夜の楽しい一時を過ごせなくなるではないか。
待っててくれマイハニー!仕事も終わったし、今晩は寝かさないぞ!
―四谷side out―
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