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「魔物?」
基本的に人外は魔物だと四谷さんに座学で教わっていたが、目の前にいる小さいのは魔物と言うには魔物然としていない。そんな見た目から自然と言葉尻が疑問系になってしまった。
「僕は魔物ですか?いいえ妖怪です。って、やかましい」
笑いながら言うワンペ。何かノリいいなコイツ。
「妖怪も魔物も変わりあるのか?」
「ないかもね。人間達が魔物って呼んでるのは妖怪だし」
「じゃ、退治しとくか」
「ああっ、いきなり!そんな激しくされたら…僕、壊れちゃうよ!」
「や か ま し い 」
誤解を招く言い方をするなし。だいいち、まだ何もしてねえ。
何だか同じ匂いがして非常にやりにくいんだが。
「冗談はさておき、僕にも食べ物おくれよ」
おまいの存在を冗談にしておきたかったんだがな。
まあ、変わったモノも見れたし、見物料ってことでサンドイッチはくれてやろう。
「俺の夜食だ、心して食え」
包装から取り出し、差し出したサンドイッチを両手で抱えるように受け取ったワンペは「ありがとう」と礼を一言、サンドイッチにかぶりついた。
自分の体と同じくらいの大きさのサンドイッチにかぶりつく姿にちょっと癒される。
コレ、観賞用に持って帰ってもいいかな?
うおぉぉもち帰るぃぃぃぃぃ!とか叫んで持って帰ってもいいかな?
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