Devil『いいえ妖怪です』

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アーティファクトは契約者をアーティファクトの持つ性質に引き寄せる傾向があるらしいコトを四谷さんが言っていた。 思い起こせばフィアもそんなコトを言ってた気がする。 「そうですね。確かに引かれはしますけど僕は僕ですし」 「うむ、そーゆーこった。まあ、みんなが望んでるらしいから魔王然としてやってるけどな」 俺のその一言に千尋は目を丸くすると、次の瞬間口に手を当てて笑い出した。 「今まで他の支部での噂って演技だったんですか」 「当然だ。俺が魔王二世に見えるか?」 このアウトドアな元ニートが。 「見える」 俺は徐にポケットから細い凧糸を取り出し、暴れるワンペを亀甲縛りの刑に処してやった。 なぜ亀甲縛りが出来るかって? それは俺が紳士だからですよ。 「ああっ!食い込むっ!新しい僕に目覚めそう!」 縛ってもやかましいなコイツは。 凧糸の端を持って亀甲縛りのワンペを空中でグルグルと回す。 「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……きゅう」 うむ、おとなしくなった。 目を回すワンペを右手にぶら下げ千尋を見れば、軽く笑顔が引きつっている。 普通のお仕置きなんだが……学生には刺激が強かったか? 「そんな訳だ」 「そ、そーですね」    どうした?答え方がお昼のサングラスのオッサンに言わされてるみたいになってるぞ。
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