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こりゃ、戦うしかなさそうだ。
その前に―――
「あんた、マイスに属してんのか?」
これは確認しとかねば。身内で争うなんて無駄以外の何物でもないからな。
「マイス……?ああ、契約者の組織か。俺は一匹狼、群れるしか能のない連中と一緒にするな」
取り出した剣を右手にイヤらしい笑みを浮かべる黒スーツだが……
笑ってもいい?
一匹狼って言ったぞコイツ!
本当に自分のコトを一匹狼とか言うヤツ初めて見たわ。
「何を笑っている」
むぅ、我慢してたんだが表情に出ていたようだ。
「いや何でもない。さて、一匹狼ってコトははぐれ契約者ってコトだな」
「組織に属している連中からすればそうなるな」
はぐれ契約者確定です。
コレ、捕獲したりしたら金になんのかな?倒したら三宅さんに電話して聞いてみよう。
「話はそれで終わりか?さっさとお前のアーティファクトを出せ。出さないなら……遠慮せず行かせてもらう」
やべ、さすがにアーティファクト出した相手に素手じゃ勝てんわ。
四谷さんレベルになると平気で素手で戦うんだろうけどな……
ま、俺はまだあのレベルに達してないから喚ばせて頂きますよレーヴァティン。
「分かったよ。そんじゃ俺も御披露目と行きますか」
右腕の肘を曲げて、手の平を顔の前に寄せる。
「偉大なる我が名 裕也の元に神々の能力(チカラ)を顕現せよ―――レーヴァティン!」
「厨二病乙」
ワンペ……やかましい。
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